利益確定タイミングについての考察
今年の秋で、私の保有株の大半を占める石油小売り大手のJXTG株を売却する予定でした。
この会社の配当は高配当株であったため、9月末で配当を受け取って売却する計画をまず立てました。
配当を受け取る権利日である9月26日の株価の最高値が592円となります。
私は、この値まで株価が回復するものだと思いました。
しかし、2,3日待っていても、株価が592円まで戻りません。
理由は、市場が、日経平均割高感を警戒しているためです。
結局、私は、この株を半分は576円、半分は569円で売却しました。
ここで、株価購入時の価格を492円だったとして、1000株購入したケースを考えます。
なお、計算を簡単にするため、税率は考慮しません。
(パターン1 : 配当を受け取る前に、592円で売却した場合)
492×1000 = 492000
これを592円で売却できた場合は、(592 - 492) × 1000 = 100,000 = 10万円
の利益となります。
(パターン2 : 配当を受け取った後に、売却した場合)
※この場合では、株価が戻らず、株価が3%下落したものとします。(592×0.97 = 574.24円で売却した場合)
(一般的に、9月末の配当権利日から配当権利日落ちのとき、日経平均株価は3%下落するといわれており、この値を採用しました)
年間配当を18円で計算し、中間配当が9円だとします。
(1) 株価売却差益 (574.24 - 492) × 1000 = 100,000 = 82240 = 8万2240円となります。
(2) 配当利益 9 × 1000 = 9000円
(1)と(2)を合わせると、9万1140円
の利益となります。
上記の結果から、パターン1の方が8860円パフォーマンスがよくなりました。
上記のように、シミュレーション結果ではありますが、高配当株であっても、配当を受け取る前に売却した方が、利益率が高く出せる場合があります。
特に、以下のような場合、配当権利日の水準まで、株価が戻らない可能性があります
- 日経平均株価の高値が警戒されている局面
- 9月末配当権利日以降
高配当株であっても、配当を受け取る前に売却するか、配当を受け取った後に売却するか判断が必要と思われます。
(一般的には、9月末から10月末にかけては、株価が下落する場合が多く、一方、3月末から4月末にかけては、株価が下落しても株価が戻る可能性が高いと言われているためです)
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