自社株買いについて
はじめに
自社株買いとは、企業が発行している株式を、自らの資金を使って市場から買い戻すことです。
自社株買いによる影響
自社株を買うと、1株当たり純利益であるEPS(Earnings Per Share)が上昇します。 また、株価収益率(※)であるPER(Price Earning Ratio)は、値が小さくなり、株が割安に見えるようになります。 株価の割安性を判断する指標が、良い値となるため、それだけ株価向上を期待できます。
※株価収益率とは、1株当たり利益に対し、株価が何倍まで買われているかを表したもの
具体例
当期純利益が1億円、株価1000円のA社(発行済株式総数100万株)は、20万株、自社株買いを行いました。
自社株買い後の発行済株式総数は80万株となります。
自社株買いを行うことによって、EPS
が100円から125円に増加します。
EPS=当期純利益÷発行済み株式数
自社株買い実施前のEPS:1億円 ÷ 100万株 = 100円
自社株買い実施後のEPS:1億円÷80万株=125円
同時に、株価収益率PER(Price Earning Ratio)は10.0倍から8.0倍になります。
PER = 株価 ÷ EPS
自社株買い実施前のPER : 1000 ÷ 100= 10.0
自社株買い実施後のPER : 1000 ÷ 125 = 8.0
まとめ
投資判断には、自社株買いによる株価向上も考慮する必要があると思います。